沿革

精液が長期保存に耐えるという技術特性が後代検定の必要性と合理的な実施の可能性を一挙に高めることになった。

前橋市の北端標高400mの前橋市金丸町に位置し、市有林の、木立に囲まれ種雄牛管理上環境は良好であり、県の畜産試験場が近いこともその後の運営上多くの指導を得られると考えられ、前橋種雄牛センターが設置された。

岩手県岩手郡玉山村の国道4号線沿いの県有地が国・県の農業、畜産試験場等で形成される研究機関団地の一端に位置する地の利が活かされると考えられ、盛岡種雄牛センターが設置されることとなった。

阿蘇西外輪山に位置し、標高450ｍと比較的高台で夏季の暑熱の影響も少なく、熊本空港に比較的近く、種雄牛管理あるいは精液配布には格好な場所であると考えられ、熊本種雄牛センターが設置されることとなった。

県農業試験場用地の一部の小丘陵地で周辺が古代墳墓の多い地域であるため、センター設置に伴い事実調査が始まり、オイルショックによる資源不足も重なる差し迫った状況の中、1974年3月に事業がスタートした。

牛群検定成績は、新しい飼養管理技術の実証あるいは検定に活かされ、その技術は検定参加農家はもとより非検定農家へも急速に普及していった。

繁殖技術研究体制の拡充が求められ建設された総合研究棟は、いまや名実ともに当団の改良技術研究推進の中核施設として機能している。

広島産肉能力検定場は、当時国の中国種畜牧場が所有していた土地の一部を譲り受け、1981年に施設を整備し、翌年から産肉能力検定業務を開始した。

現在、北海道事業所は十勝種雄牛センターと北海道産肉能力検定場とともに幕別町内に所在している。
北海道全域を担当地域としているセンターにとって、十勝管内幕別町は高速道路網等の発達により事業用車による時間距離が毎年のように短縮されており、畜産・酪農の主要地区との利便性が高まっている。

東京都立芝浦と場の卵巣を採取後、実験室まで短時間で持ち込みができることから、同と畜場から1.5kmに位置する施設に体外受精卵生産施設を設置した。