2024年
令和6年度 和牛改良講演会 沢山の方にご参加頂き終了しました!
令和6年10月30日(水)グリーンヒルズ津山 リージョンセンター ペンタホール(岡山県津山市)にて、一般社団法人家畜改良事業団 岡山種雄牛センター(場長 岩間 悟)主催の「令和6年度 和牛改良講演会」を開催しました。
中四国地方を中心に、各関係団体および生産者など約130名の方々に参加頂きました。
今回は、東京食肉市場株式会社 代表取締役専務 倉林 康樹 様を講師に迎え「東京食肉市場における枝肉動向の現状」~求められる枝肉に関する考察~ と題してご講演頂きました。
講演では東京食肉市場での生産地別の出荷頭数、枝肉規格等級別の取引状況などご説明いただきました。
また、飲食店、精肉販売店から求められる枝肉それぞれの特徴や、近年注目されている脂肪酸組成の取扱いについてなどの考察もいただきました。
参加者の方々には、和牛改良の一つの方向性としてお持ち帰りいただき、各県での和牛生産の参考にしていただければ幸いです。
令和6年度 和牛改良講演会を開催します
令和6年10月30日(水)グリーンヒルズ津山 リージョンセンター ペンタホール(岡山県津山市)にて、岡山種雄牛センター(場長 岩間 悟)主催の「令和6年度 和牛改良講演会」を開催いたします。
今年度は、日本一の上場頭数を誇る東京食肉市場株式会社 代表取締役専務 倉林 康樹 様をお招きし、講演会直前10月25日に開催される全国肉用牛枝肉共励会の結果や枝肉の動向、昨今話題となっている脂肪の質などについてご講演いただきます。
多くの方のご参加をお待ちしております。
開催日時 令和6年10月30日(水)13:00~15:30 (12:00受付開始)
場所 グリーンヒルズ津山 リージョンセンター ペンタホール 岡山県津山市大田920
主催 (一社)家畜改良事業団 岡山種雄牛センター
演題 「東京食肉市場における枝肉動向の現状」
講師 東京食肉市場株式会社 代表取締役専務 倉林 康樹 様
令和6年度 和牛講演会を開催します
令和6年8月29日(木)に盛岡種雄牛センター(場長 桑原 孝博)主催の「令和6年度 和牛講演会」を姫神ホール(岩手県盛岡市)にて、開催いたします。
今年は、令和5年度全国肉用牛枝肉共励会(東京食肉市場)において2連覇を達成され、令和5年8月に選抜した種雄牛 P黒1134 増平栄(父:福増)を生産された株式会社 松永牧場の取締役 松永 拓磨氏を講師にお迎えして、松永牧場グループの取り組みについてご講演いただきます。
また、盛岡種雄牛センターからは、今期新たに選抜・供用する種雄牛についてご紹介させていただきます。
多くの方のご参加をお待ちしております。
開催日時 令和6 年8 月29 日(木) 10:30~12:30
場所 姫神ホール 岩手県盛岡市渋民字鶴塚55
参加費 1,000(テキスト代)
演題「松永牧場グループの取り組みについて」
講師 (株)松永牧場 取締役 松永 拓磨 氏
令和6 年度 和牛改良講演会を開催します
令和6 年9 月4 日(水)グランメッセ熊本(熊本県益城町)にて、熊本種雄牛センター(場長:門脇賢治)主催の「令和6 年度 和牛改良講演会」を開催いたします。
今年度は、黒毛和牛の一大産地となった北海道において、近年和牛素牛市場で好成績を収めている「十勝和牛」の今に至るまでの取り組みについて、当団の北海道産肉能力検定場 場長 西部博寿(元 十勝農業協同組合連合会 畜産部参与)より当団種雄牛とのかかわりを交えながらご紹介します。また、ゲノミック評価を活用した肉用牛産肉能力平準化促進事業の概要および、選抜されたR02 現検後期新規種雄牛について当団の改良部 肉牛調査課 課長 四宮将和よりご紹介します。
多くの方々のご参加をお待ちしております。
開催日時 令和6 年9 月4 日(水) 13:30~16:30(開場13:00)
場所 グランメッセ熊本 熊本県上益城郡益城町大字福富1010
主催 (一社)家畜改良事業団 熊本種雄牛センター
演題「十勝和牛の歩み~家畜改良事業団 種雄牛との関わりあい~」
講師 (一社)家畜改良事業団 北海道産肉能力検定場 場長 西部 博寿(元 十勝農業協同組合連合会 畜産部参与)
演題「平準化事業の概要及びR02 現検後期新規種雄牛紹介」
講師 (一社)家畜改良事業団 改良部 肉牛調査課 課長 四宮将和
牛SNP 型検査機関として国際認定を取得しました
(一社)家畜改良事業団(理事長 富田育稔)の家畜改良技術研究所遺伝検査部は、牛のSNP 型検査と親子判定を実施する機関の技術力を認定するICAR(家畜の能力検定に関する国際委員会)から、正確性を有した牛の「SNP 型検査実施機関」として4 月25 日に認定を受けました。当団の本認証は、今回で6 回目の更新となります。
ICAR は、家畜の識別、成績記録および評価に関するガイドラインの提供と技術力の認定を行なう国際機関であり、「SNP 型検査実施機関」の認定を受けている検査機関は世界で16 機関、うち日本においては唯一当団のみです。
当団は、乳用牛および肉用牛の改良等において、ゲノミック評価によって得られる情報の利活用が進む中、引き続き、その基礎となる正確なSNP 型の提供に努めてまいります。
2024 年度乳⽤⽜改良推進実施計画の決定について
乳⽤⽜改良推進協議会 (注1)は、各都道府県の関係者と連携して、国内ゲノミック評価の改善と普及に努め、優れた国産種雄⽜の作出とその利⽤拡⼤等に取り組み、我が国の乳⽤⽜改良を推進しています。
本協議会は、5 ⽉ 21 ⽇に開催した「 乳⽤⽜改良推進会議」( 注2)を踏まえ、今後1年間の取組みをまとめた、以下を基本⽅針とする「2024 年度乳⽤⽜改良推進実施計画」を決定したのでお知らせします。
今回は、(1)のNTP の改善、(2)の疾病抵抗性等我が国の飼養環境に即した遺伝的能⼒評価の強化、(3)の搾乳ロボットへの適合性情報の提供がポイントです。
【2024 年度の基本⽅針】
参照集団の充実等、2023 年度の取組みにより、国内ゲノミック評価(以下「G評価」という。)の信頼性が向上した。
⼀⽅、ますます重要となっている乳⽤⽜の⽣涯⽣産性を⾼めるためには、泌乳能⼒とともに⻑命連産性の改良が課題である。⻑命連産性に関わる耐久性、繁殖性、疾病抵抗性等については、遺伝率が低く改良が難しい状況にあったが、G評価の信頼性向上により、効果的な改良が期待できるようになった。
2024 年度は、そのようなG評価のメリットをさらに活かすことを中⼼に、次の7項⽬を基本⽅針として取り組むこととする。
(1)NTP の改善
耐久性、繁殖性、疾病抵抗性等が効果的に改良できるよう、NTP の改善を順次進める。
8⽉評価において、⼤きくなり過ぎた体の⼤きさを適正化する指数に加え、G評価により信頼度が向上した受胎率をNTP に追加する。併せて、表⽰⽅法について、遺伝率が低い形質の追加等に伴う数字の変化を抑え使いやすくするため、表⽰⽅法の⾒直しを⾏う。
(2)⽇本の飼養環境に即した遺伝的能⼒の評価
疾病抵抗性や暑熱耐性など、⽇本の飼養環境に合った能⼒が求められる形質の遺伝的能⼒評価の強化に取り組む。疾病抵抗性は準備ができ次第、遺伝的能⼒評価を開始しNTP に追加する。
(3)情報の拡充
搾乳ロボットへの適合性に関する情報の提供を8⽉評価から開始する。⼦⽜⽣存能⼒の遺伝的能⼒評価を2⽉評価から開始するとともに、歩様、妊娠期間などの新たな形質の検討を計画的に進める。
(4)後代検定の効率化とデータ収集の強化
調整交配を⾏うヤングサイアはさらに厳選する。その上で調整交配を最⼤限に活かし、国内G評価の信頼性の維持・向上のための最新世代のデータ収集の強化に務める。
(5)⾒やすさ、わかりやすさ、使いやすさに努⼒
遺伝的能⼒評価値をはじめとする情報が、より⾒やすく、わかりやく、使いやすくなるよう、提供⽅法の改善や説明ツールの充実に継続的に努める。特に、NTP の改善について⼗分な説明に努める。
(6)連携を深めるための取り組み
関係者の連携を深めるため、国内で乳⽤⽜改良を⾏う意義・⽬的、それを達成するための取り組みについて、わかりやすい資料の作成や情報発信等をこまめに⾏うとともに、説明会や意⾒交換の場などを設定する。
(7)ヤングサイアの活⽤拡⼤
上記の取組みを進めつつ、現状10%程度にとどまっているヤングサイアの活⽤を拡⼤し、国産種雄⽜による乳⽤⽜改良の加速化を図る。
◎実施計画全体はこちらをご参照ください
https://liaj.lin.gr.jp/wp-content/uploads/2024/05/202405_suisinkeikaku.pdf
(注1)乳⽤⽜改良推進協議会について
わが国の乳⽤⽜改良が多くの課題を抱える中、関係団体が同じ問題意識や⽅向性を持ち⼀体となって、課題解決に取り組むため、
(独)家畜改良センター
(⼀社)⽇本ホルスタイン登録協会
(⼀社)ジェネティクス北海道
(株)⼗勝勝家畜⼈⼯授精所
(⼀社)家畜改良事業団
が、令和2年11 ⽉に設⽴しました。本協議会は、各都道府県の乳⽤⽜改良関係者と連携して、我が国の乳⽤⽜改良を推進します。
(注2)乳⽤⽜改良推進会議について
乳⽤⽜改良推進会議とは、我が国の乳⽤⽜改良の⽅向性、後代検定や調整交配の全国調整、遺伝的能⼒評価の技術的⼿法など、それを実現していくための具体的な取組みを検討するため、酪農家や学識経験者、乳⽤⽜改良関係機関代表者等から構成される会議です。乳⽤⽜改良推進実施計画策定に当たっては、運営委員会や乳⽤⽜改良検討委員会(後代検定、遺伝評価技術)を設置し、技術的な検討を踏まえて決定しています。
令和5年度乳用牛群能力検定成績速報をとりまとめましたので、その概要をお知らせします。
1.令和5年の305日乳量は、9,753kg(北海道9,754 kg、都府県9,751 kg)と過去最も高かった令和4 年を186 kg(北海道208 kg、都府県139kg)下回りました。
(令和4年全国9,939 kg、 北海道9,962 kg、都府県9,890 kg)
2.繁殖成績は、分娩間隔が425 日(北海道419 日、都府県440 日)と令和4年から1日短縮(北海道2日短縮、都府県1日延長)しました。
(令和4年全国426日、北海道421日、都府県439日)
令和5年度乳用牛群能力検定成績のまとめ(概況・速報)
URL https://liaj.lin.gr.jp/cowexam/gyuken_jitumu/gyuken_materials
「乳牛最新情報」で検索
「赤ペンコメント」を書き加えた牛群検定成績表の提供を開始しました
家畜改良事業団(理事長 富田育稔)は、毎月の牛群検定の結果をとりまとめ提供している検定成績表に、着目すべき点を示し解説を加えた「赤ペンコメント」の提供を4月分から開始しました。(これまでに、全検定農家の4月分を提供しました。)
「赤ペンコメント」を書き加えた成績表は、牛群検定成績を早く使いやすく提供するためのWebシステムを通じて、以下のとおり提供します(郵送は行いません)。
飼養管理の改善や牛群改良をより効率的に進められるよう、検定農家の方々に加え、検定組合及び県指導機関の皆様にご活用いただければ幸いです。
【赤ペンコメントの概要】
・都府県の牛群検定農家に、乳量の変化に着目した「乳量編」と、体細胞数に着目した「体細胞数編」の2種類を提供します(別途費用は必要ありません)。
詳しくは、当団機関誌「LIAJニュ-ス」のNo.198およびNo.199をご覧ください。
URL https://x.gd/hoxN7(No198乳量編) https://x.gd/Zfdjf(No199体細胞数編)
・「繁殖台帳Webシステム」で閲覧できます。初めて利用する方等、利用方法が分からない場合は、検定組合にお尋ねください。
G-Eva®の利⽤申し込みが当団ホームページからできるようになりました!!
家畜改良事業団(理事長 富田育稔)は、肉用牛ゲノミック評価Web 情報提供サービス(G-Eva®:ジーバ)について、新たに当団ホームページから利用申し込みができる機能を追加し、令和6 年5 月13 日(月)より運用を開始しましたのでお知らせいたします。
今まで、G-Eva®の利用申込はゲノミック評価申込窓口団体を通じて受け付けていましたが、今回のバージョンアップによりゲノミック評価利用者が直接G-Eva®のログイン画面より申し込みができるようになりました。申し込み内容は当団とともに窓口団体にも通知され、より簡単にスピーディーに手続きができるようになりました。詳細は別紙または当団ホームページのG-Eva®利用方法をご覧ください。
<G-Eva®について>
G-Eva®は当団のゲノミック評価を実施した方が、スマートフォン、パソコン、タブレットから無料で利用できるサービスです。G-Eva®では、常に最新のゲノミック評価情報が確認でき、個々の牛あるいは牛群全体のゲノミック育種価の分析や選択した種雄牛との産子の能力予測も確認することができます。さらにDNA 情報に基づく遺伝的距離と産肉能力などのゲノミック育種価に基づいた交配種雄牛を自動で選定する機能も搭載しています。
令和5年度のSNP検査の実施状況について
一般社団法人家畜改良事業団(理事長 富田 育稔)が令和5年度に実施した牛の SNP 検査が76,663 件(乳用牛:31,003 件、肉用牛:45,660 頭)と過去最高の検査件数となりました。
SNP 検査とは、ゲノミック評価(G 評価)(注 1)等を行うために必要となるゲノム上に存在するおよそ5万か所の一塩基多型を検出するものです。
当団の家畜改良技術研究所(遺伝検査部)では、乳用牛の SNP 検査を平成 25 年度から、肉用牛の SNP 検査を平成 26 年度から実施していますが、令和 5 年度はいずれも前年比 30%以上の大きな伸びとなりました。
なお、乳用牛については当団が行った SNP 検査に基づき(独)家畜改良センターが G 評価を行い、申し込みから 1 カ月後にはその成績は(一社)ホルスタイン登録協会の GenIUS(注 2)で確認できるようになっています。
また、肉用牛については、当団で G 評価を行い成績を提供しており、自身が所有する個体の情報はもちろんのこと、牛群の分析結果や個体の繁殖サポートとして、肉用牛ゲノミック評価 Web 情報提供サービス(G-Eva:無料)をご利用いただけます。
(注 1)従来の育種価評価に SNP 情報を加えることで、若齢牛からでも信頼度の高い育種評価。全きょうだいの能力の違いも推定できる。
(注 2)乳用牛の牛群全体の能力を全国平均と合わせてグラフ上で見ることや、各個体の遺伝評価値を容易に確認できる情報提供システムです。
【遺伝検査部における検査技術能力について】
家畜改良技術研究所の遺伝検査部では、「牛 SNP 検査」について令和 6 年 3 月 12 日付けで国際規格 ISO/IEC 17025 の認定を取得しており、国際的にも信頼性の高い検査を実施しています。
牛のSNP 検査について国際規格ISO/IEC 17025 の認定を取得しました
一般社団法人家畜改良事業団(理事長 富田育稔)の家畜改良技術研究所遺伝検査部は、令和6 年3 月12 日付けで公益財団法人日本適合性認定協会(JAB:Japan AccreditationBoard)から、牛のSNP 検査についてISO/IEC 17025 の認定を取得しました。牛のSNP検査における同規格の認定は国内初となります。
認定範囲は、イルミナ社と共同開発した独自のカスタムビーズチップであるXT チップを用いた毛根/耳片を材料とするSNP 検査となっています。この認定は、当団のSNP 検査の信頼性の高さを示すものと考えておりますが、これを機に、さらに技術を高めるべく努力してまいる所存です。
(補足説明)
ISO/IEC 17025 とは、特定の種類の試験・校正を実施する試験所・校正機関の技術能力を証明する国際規格です。技術能力には、職員の技術的力量、試験方法の妥当性・適切性、測定のトレーサビリティ、測定の不確かさの評価、試験機器・設備の適切性、校正・保守、試験品目の取り扱い・輸送、試験結果・データの品質保証等の要因が関係し、認定を受けるには、これらの要因に関する要求事項に適合する品質マネジメントシステムを構築・運用した上で、そのことを実証する必要があります。
リーフレット「ゲノミック評価と国産種雄牛が進化しました」の配布
及び動画「ゲノミック評価とヤングサイア」の公開について
乳用牛改良推進協議会は、都道府県団体等と連携して、我が国の乳用牛改良を推進するため、国内ゲノミック評価の改善と普及に努め、優れた国産種雄牛の作出とその利用拡大等に取り組んでいます。
本協議会は、今年度、ゲノミック評価の信頼度向上を図りつつ、ヤングサイアの活用拡大等に取り組んでいますが、今般、リーフレット「ゲノミック評価と国産種雄牛が進化しました」を作成するとともに、動画「ゲノミック評価とヤングサイア」を公開しました。
乳用牛の改良は、技術の進展に伴い難解さが増し、海外との競争も激しくなっています。我が国の酪農にとって必要な優れた国産種雄牛作出のための取組みには、酪農家をはじめとする関係者の皆様のご理解とご協力が不可欠です。今般のリーフレット及び動画が、ご理解を深めていただくための一助となれば幸いと考えています。
なお、リーフレットにつきましては、順次、牛群検定農家等に配布中であることを申し添えます。
リーフレットと動画、並びに本協議会の取組みについては、以下のページをご覧ください。
2023年
牛βカゼイン遺伝子型検査を開始
一般社団法人家畜改良事業団(理事長 富田育稔)は、乳タンパク質の主成分であるカゼインに関連する牛βカゼイン遺伝子型検査について、令和6年1月4日(木) よりホルスタイン種を中心とする乳用種を対象に開始することとしましたのでお知らせします。
牛乳に含まれるタンパク質であるβカゼインには、βカゼインA1とβカゼインA2があり、どちらを含むかは、牛の持つ遺伝子によって決定されます。本検査は、対象牛がもつβカゼイン遺伝子変異の遺伝子型(A1/A1型、A1/A2型、A2/A2型)を判別するもので、A1/A1型の個体からはβカゼインA1の牛乳が生産され、A2/A2型の個体からはβカゼインA2の牛乳が生産されます。
なお、検査申込、検査料については、申込窓口の日本ホルスタイン登録協会にお問い合わせください。
令和5年度 和牛改良講演会 沢山の方にご参加頂き終了しました!
令和5年11月27日(月)久世エスパスランドエスパスホール(岡山県真庭市)にて、一般社団法人家畜改良事業団 岡山種雄牛センター(場長 岩間 悟)主催の「令和5年度 和牛改良講演会」を開催しました。
中四国地方を中心に、各関係団体および生産者など約150名の方々に参加いただきました。
今回は、群馬県畜産試験場 主席研究員 加藤 聡 様を講師に迎え「和牛におけるゲノミック評価の活用について」と題してご講演いただきました。
群馬県畜産試験場では県内の繁殖雌牛の改良および市場活性化を図ることを目的として、平成26年度から家畜改良事業団と連携してゲノミック評価を実施。評価結果をもとに繁殖雌牛を整備してきました。
高ゲノミック評価雌牛から採卵・移植し、産まれてきた雌産子全てをゲノミック検査実施、そして高評価雌牛を保留して行くことで、雌牛の遺伝的能力が短期間で飛躍的に向上しました。また、県内の渋川家畜市場においても、ゲノミック評価値を市場名簿に掲載する取り組みを開始。平均取引価格については、平成30年度では全国平均を下回っておりましたが、令和4年度には全国平均を上回る状況になったとのことです。更に令和5年度には、畜産試験場から上場された雌子牛5頭が高額取引されました(5頭平均4,053千円)。
雌牛の能力向上と同時に多くの候補種雄牛を作出し、福之鶴・福勝鶴をはじめ4頭の種雄牛が検定済種雄牛として選抜・供用されております。
参加者の方々には、ゲノミック評価の優良事例としてお持ち帰りいただき、各県での取り組みの参考にしていただければ幸いです。
令和5年度 和牛改良講演会を開催します
令和5年11月27日(月)久世エスパスランドエスパスホール 岡山県真庭市 にて、岡山種雄牛センター(場長 岩間 悟)主催の「 令和5年度和牛改良講演会」を開催いたします。
今年度は、和牛生産におけるゲノミック評価の活用について、当団が行っている種雄牛造成への活用や、農家での繁殖雌牛整備への活用について当団の改良部肉牛調査課 課長 四宮将和よりお話しします。また、群馬県内の雌牛整備と県内市場の活性化の取り組みに加えて、昨年8月に選抜されたP黒1125福之鶴(父:福之姫)をはじめ数多くの種雄牛を生産している群馬県畜産試験場で主任研究員をされている加藤聡様を講師に迎えて、県内でのゲノミック評価の活用についてご講演いただ きます。
多くの方のご参加をお待ちしております。
開催日時 令和5年 11 月 27 日(月) 12:00~15:15
場所 久世エスパスランド エスパスホール 岡山県真庭市真庭市鍋屋 17 1
主催 (一社)家畜改良事業団 岡山種雄牛センター
演題 「肉用牛におけるゲノム情報の活用」
講師 (一社)家畜改良事業団 改良部 肉牛調査課 課長 四宮将和
演題 「群馬県におけるゲノミック評価を活用した取り組み」
講師 群馬県畜産試験場 主席研究員 加藤 聡 様
2023 年度乳用牛改良推進実施計画の決定について
乳用牛改良推進協議会は、各都道府県の乳用牛改良関係者と連携して、我が国の乳用牛改良を推進するため、国内ゲノミック評価の改善と普及に努め、遺伝的能力評価値等の情報発信を積極的に行いつつ、優れた国産種雄牛の作出とその利用拡大等に取り組んでいます。
本協議会では、ゲノミック評価技術の進展を踏まえ、後代検定の効率化とヤングサイアの活用について検討してきたところですが、令和5年7月14日に開催した乳用牛改良推進会議において、「2023 年度乳用牛改良推進実施計画」が決定されましたのでお知らせします。
◎2023 年度乳用牛改良推進実施計画
<2023 年度の基本方針>
①ゲノミック評価の改善
(独)家畜改良センターが行うゲノミック評価技術を用いた遺伝的能力評価(以下、国内G 評価)のリファレンス集団に、2023-8 月評価から雌牛を追加し、信頼度の向上を図る。
②ヤングサイアの活用
国内G評価の進展を踏まえ、「ヤングサイア」と「より信頼度の高い検定済種雄牛※」の活用により、乳用牛改良の加速化を図る。
※ ヤングサイアとしての一般供用により、多数の娘牛を得た種雄牛。
③調整交配の再構築
後代検定における調整交配の目的を、これまでの「検定済種雄牛作出のための検定娘牛の確保」から、「国内G評価の信頼性の維持・向上のための最新世代のデータ(血統情報、SNP 情報、牛群検定、体型審査)収集」に見直す。
なお、娘牛生産・配置の仕組みは、現行を基本とする。
④後代検定の効率化
国内 G 評価の進展とヤングサイアの活用を踏まえ、調整交配を行うヤングサイアは厳選する(検証を行いつつ段階的に絞り込む)。また、ALIC 事業を活用し、調整交配協力農家での SNP 情報の収集を拡大する。
⑤雌牛 G 評価の迅速化
本年8月から、雌牛の G 評価結果の農家への提供を、申し込みから1か月程度に迅速化する。
⑥情報の拡充
分娩形質(難産率・死産率)のG評価を開始※するとともに、A2(βカゼイン2型)の遺伝子解析情報の提供など、活用できる情報の拡充を進める。
※ これにより、ヤングサイアや未経産牛についても、遺伝的能力評価値が公表される。
⑦理解を深めるための取り組み
国内で乳用牛改良を行う意義を理解し、国内G評価とヤングサイアに対する理解を深めるため、わかりやすい資料の作成や情報発信等をこまめに行う。関係者への説明や意見交換の場なども設定する。
なお、実施計画の詳細につきましては、添付の「2023 年度乳用牛改良推進実施計画」をご覧ください。
<乳用牛改良推進協議会について>
わが国の乳用牛改良が多くの課題を抱える中、関係団体が同じ問題意識や方向性を持ち一体となって課題解決に取り組むため、(独)家畜改良センター、(一社)日本ホルスタイン登録協会、(一社)ジェネティクス北海道、(株)十勝家畜人工授精所、(一社)家畜改良事業団は、令和2年 11 月に「乳用牛改良推進協議会」を設立しました。
乳用牛改良推進協議会は、各都道府県の乳用牛改良関係者と連携して、我が国の乳用牛改良を推進します。
黒毛和種の『雄牛に起因する低受胎DNA マーカー』検査の開始について
家畜改良事業団(理事長 富田育稔)は、令和 5 年 7 月 3 日(月)から黒毛和種の「雄牛に起因する低受胎 DNA マーカー」検査を開始することとしましたのでお知らせします。
黒毛和種種雄牛の中には、精液性状が正常にも拘わらず、極端に受胎率の低い個体が稀に存在しています。低受胎の原因は単純でありませんが、この DNA マーカー検査は受胎性に問題のある種雄牛を事前にみつけるためのツールの一つとして活用できますので、種雄牛の供用開始前での検査をご案内するものです。
【概要】
受胎率が 10%以下の顕著な低受胎を引き起こす種雄牛について次世代シーケンスを用いた比較解析を行ったところ、ウシ第 5 番染色体に有意な候補領域を検出しました。
今回の検査には、当団が実施する他の遺伝的不良形質検査とは異なり、原因となる遺伝子が特定されていないため、表現型との関連が強く示された領域の SNP(一塩基多型)を DNA マーカーとして原因遺伝子変異の遺伝子型を推定する検査です。
下のグラフは候補種雄牛 303 頭の受胎率を SNP 型に分類したもので、AA 型の種雄牛の受胎率は 20%以下でした。GG 型の中にも 20%以下の受胎率を示す候補種雄牛がいますが、これは精液性状など他の原因によるものと推定しています。このため、本検査結果により AA 型以外の結果を得た種雄牛が低受胎を引き起こさないことを保証するものではありません。
本技術については特許権(特許第 7041415 号)を取得しております。
「P黒948 福之姫」の死亡について
令和5年6月2日(金)、当団繋養種雄牛「P黒948 福之姫」が、急性心不全のため、10歳10か月で永眠いたしました。
「福之姫」は、平成24年8月4日に栃木県大田原市で生まれ、平成30年2月に26現検前期にて選抜供用され、和牛改良に大きく貢献してまいりました。
これもひとえに、生産者の皆様、関係団体の皆様方のご支援ご愛顧の賜物と心から感謝を申し上げます。
まずは、略儀ながら書中をもってご報告いたします。
牛群検定支援対策の実施について
家畜改良事業団(理事長 富田 育稔)は、乳用牛の飼養管理の改善と牛群の改良に役立つ牛群検定の普及を推進するため、都府県の検定組合等に対し、本年度、次の支援を行うこととしたのでお知らせします。
生乳の需給緩和や生産コストの増加など厳しい酪農情勢の中、牛群検定を活用して生産性向上を図る酪農家を支援します。
(支援の内容)
① 牛群検定システムの高機能化に対応するためのパソコンの提供
② 牛群検定に係る県別成績の無償配布
③ コメント付牛群検定成績表(通称赤ペンコメント)の無償配布
④ 牛群検定の試行(注1)に係る乳量計の性能検査費用の補助
⑤ 新たな検定項目である脂肪酸組成(注2)に係る校正費用の補助
⑥ ミルクメーターの性能維持に必要な検査機器の貸与
(注1)家畜改良事業団は、牛群検定を実施していない農家が6か月間の試行を行う場合に、その費用を補助する事業(通称「お試し事業」)を実施しています。
(注2)乳脂肪中には飼料や体脂肪に由来する脂肪酸が含まれており、その組成をみることで牛の健康状態がわかります。
なお、牛群検定に関する情報は家畜改良事業団ホームページをご覧ください。
牛群検定・個体識別
令和 4 年度乳用牛群能力検定成績速報について
家畜改良事業団(理事長 富田育稔)では、乳用牛群検定全国協議会と連携して、全国の牛群検定成績の集計・分析を行っています。この度、令和 4 年度における乳用牛群能力検定成績速報をとりまとめましたので、その概要をお知らせします。
1. 令和 4 年の 305 日乳量は、9,939kg と過去最も高い結果となりました。
2. 繁殖成績は、分娩間隔が 426 日(中央値 402 日)と昨年から 3 日短縮し、最も分娩間隔が長かった平成 23 年からは 12 日間短縮しました。
3. 産子の性別をみると、北海道ではメス産子が 58.4%、都府県では 55.9%となり、性選別精液の利用が増えていることがうかがえます。(昨年度は北海道 57.7%、都府県 55.8%)
交配種雄牛自動選定機能を G-Eva®に搭載!!
家畜改良事業団(理事長 富田育稔)は、肉用牛ゲノミック評価Web 情報提供サービス(G-Eva®:ジーバ)について、令和5年5月17日 (水) より新しいバージョンでの運用を開始しましたのでお知らせいたします。
G-Eva®は当団のゲノミック評価を実施した方が利用でき、スマートフォン、パソコン・タブレットから無料で利用できるサービスです。最新情報を常に閲覧することが可能になるとともに、個々の牛あるいは自分の牛群全体のゲノミック育種価の分析や選択した種雄牛との産子の能力予測である交配予測などが可能です。
今回のバージョンアップでは、DNA 情報に基づく遺伝的距離・産肉能力などを加味した交配種雄牛を選定する機能を搭載しました。この機能は利用者が産子に求める能力を設定し、条件に当てはまる交配種雄牛が自動で表示されます(別紙)。また、発育関連形質の一つである生時体重については、本牛と交配種雄牛の能力から産子の生時体重を予測して表示する機能も追加されます。
G-Eva®の利用申込はゲノミック評価申込窓口を通じて受け付けます(既にご利用頂いている方は自動的に新バージョンへ切り替わります)。
<肉用牛ゲノミック評価およびG-Eva®の経緯>
当団では平成27 年度から繁殖雌牛を対象にした枝肉6形質のゲノミック評価を開始後、令和元年9月からは脂肪酸組成2形質、令和4年9月からは発育関連形質2形質、令和5年4月からは発育関連形質1形質の項目を追加して実施おりますが、それら評価結果について、多様な情報利用が可能になる肉用牛ゲノミック評価Web 情報提供サービスG-Eva®の運用を令和2年12 月から開始しています。
種雄牛の「発育関連形質ゲノミック評価」の解説リーフレットの配布について
家畜改良事業団は、今年度に実用化した肉用牛の発育関連形質(在胎期間・生時体重・日齢枝肉重量)のゲノミック評価を解説したリーフレットを作成し、3月6日(月)から配布することとしましたのでお知らせします。
家畜改良事業団は、日本中央競馬会の畜産振興事業として「肉用牛改良形質情報収集強化事業」を実施しており、このリーフレットは、その成果として昨年公表した種雄牛の「生時体重」と「日齢枝肉重量」に加え、本年2月に公表した「在胎期間」の3つの形質を「発育関連形質」としてまとめたものです。
発育関連形質については、評価の概要や現場での活用方法など、多数の問合せが寄せられています。このため、リーフレットでは、生産現場での活用促進を目的として、「発育関連形質」の公表に至る背景や、データ概要、各形質の遺伝率と遺伝相関、活用方法、種雄牛案内の見方などについて解説を記載しています。(添付ファイル参照)
本リーフレット(7,000部)は、3月6日(月)より各種雄牛センターから配布を予定しています。また、当団ホームページでもご覧いただくことができます。
なお、種雄牛の情報につきましては、家畜改良事業団ホームページ「黒毛和種種雄牛案内2023年版」をご確認ください。
肉用種雄牛の「在胎期間ゲノミック育種価」を公表
家畜改良事業団は、肉用種雄牛の「在胎期間ゲノミック育種価」を2月9日にホームページにおいて公表することとしましたのでお知らせします。
当団は日本中央競馬会の畜産振興事業として「肉用牛改良形質情報収集強化事業」を実施しています。本事業は令和3年度からの事業で、初年度の成果として、令和4年2月4日に「種雄牛の生時体重ゲノミック育種価」を公表しました。今回、2年度の成果として、生時体重とも関連のある「在胎期間のゲノミック育種価」を公表することとしたものです。
【公表の背景】
肉用種雄牛の生時体重ゲノミック育種価は、分娩時の子牛体重を予想できるため、生産者の皆様に好評を得ており、交配種雄牛の選定にご活用頂いております。
当団主催の会議や講演会等で、生時体重の解説をしたところ、生時体重に加え、分娩日を予想するための参考情報として“在胎期間のゲノミック育種価”について、多くの要望がありました。
この様な背景から、当団協力農家より授精記録、分娩記録および生時体重記録を収集する仕組みを強化し、種雄牛の遺伝的能力評価項目のひとつとして、“在胎期間ゲノミック評価”を実用化しました。種雄牛の「在胎期間ゲノミック育種価」を公表することにより、生産者の皆様には、生時体重のゲノミック評価と併せて、より効果的に交配種雄牛の選定にご活用頂けます。
なお、先に公表した種雄牛の「生時体重」、「日齢枝肉重量」および「在胎期間」の3つの形質を「発育関連形質」として情報提供をすることとしております。
肉用種雄牛の「在胎期間ゲノミック育種価」については、家畜改良事業団ホームページよりご確認ください。